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さくらアイコン1 『ボクはイヤイヤ国民のために奉仕する』

さて橋下徹である。

テレビで活躍していたときから、その率直な物言いで政治や社会の歪みをズバズバ切り裂いていく様は、見ていて爽快であったし、また多くは“正しく”もあった。
実際、大阪府知事としては、府の財政立て直しに短期間で大きな成果を上げた。
これは橋下府知事の最大の成果であろう。
しかし、大阪都構想を本格的にぶち上げた頃から、ボロが出てくる。

・入れ墨問題(職員のプライバシーの侵害?)
・府庁職員に対して敵対姿勢 → その後180°態度を豹変
・文楽への補助金削減に代表される文化関連事業の容赦のない見直し
・警察官削減、私立学校助成金、学力別クラス編成導入、府債の不発行らを、後日撤回
・関電の大飯原発再稼働に反対 → その後容認
・自分の子供を府庁舎で優遇等の公私混同
・尖閣諸島を共同管理する提案
・そしてスチュワーデス(笑)

特に「時間切れですね」といって大飯原発再稼働を容認した今年の夏のインタビューを印象深く憶えている人は多いのではないだろうか。
上記のリストを見ても、「その後の豹変」が極めて多い。


これが、橋下徹という人物の人となりなのである。


前回書いたように、弁護士という職業は基本的に“法”を駆使するケンカ職人でしかない。
“法”が立脚する論理的、倫理的土台、背景、思想などには、基本的に興味がないのである。
(彼はちゃんと自覚している。→「僕はケンカには自信がある」(2012/10/20 読売新聞)


なぜ、その“法”が必要なのか?
なぜ、そのような“ルール”を作らなければならなかったのか?
どのような“システム”が、大阪(日本)に必要なのか?

そういった“思想”“信条”“理念”というものが、橋下にはまったく無い。
これは、橋下が政治家としてまったく無能である、明確な証拠となる。


実際、橋下には、大阪(日本)が目指すべきビジョンが無い。
橋下が政治の世界に出てきて4年?あまり。
彼の口から、将来の長期的な展望、ビジョンが発せられたことは一度もない。
あるのは、いつも、目の前にある課題をどう改善していくか?という話題だけだ。



地元に利益を誘導し、“箱”をたくさん作り、支援者の企業に口を利いてやる代わりに懐を暖め、
若い愛人をはべらすような旧態然とした醜い“政治屋”であったとしても、
表向きに開陳する自らの理念や政治的態度については、ある一定の“思想”や“信条”があるだろう。
それは「地方への利益誘導」かもしれないし、「日本をより左傾化して中韓へ利益供与」かもしれないし、
「美しい日本」かもしれない。
少なくともそのウラには、「こういう施策が日本を(地元を)豊かにする筈だ。」という“理念”がある。

しかし、橋下にはそういったものがまったく無い。
彼はあくまで“弁護士として”政治に触っているだけだ。
彼にあるのは、目の前の問題をいかに自分に都合良く、自分の幼稚な思考に合致するように、
権力を振るって成果をもぎ取るか?ということだけである。



だから、当事者の折り合いさえつけば、どんな結論でも躊躇無く受け入れる。
倫理的、論理的整合性がつかなくても、その場で適切と感じた思いつきのアイデアを簡単に口にできる。
弁護士が得意とする示談交渉の技術だ。
(弁護士は、過去や論理的整合性はおいといて、現在の課題に折り合いがつくことだけが重要である。
 過去の経緯や論理的整合性は、当事者間の“感情的な問題”であって弁護士の業務ではないからだ。)

国家や地域の将来を考えて、原発の再稼働に一考を促す施策をとる、などの考えはさらさらない。
全ては現実問題として、今、どうするのか? ということだけであり、
政治家として国民に方向性を示そう、理念を示そう、などということには、まったく関心がない。


また、プライバシーの侵害?などという法的にグレーな部分は、自分の好き勝手にやる。
公私混同もあからさまにひどい違法でなければお構いなし。
使える権力、ルールは、最大限に活用する。
(時には法に抵触してまでやる。警察には“運用の範囲”があり、実際には罪に問われないケースが多々あるからだ。)
これは、弁護士の常識的な手法だ。
遠慮や人の目、倫理感などはクソ食らえで、まったく気にしない。

さらには、歴史的経緯にも興味はないし、国際法や海事法は専門外なのでそこでの違法行為は無視して、日中両国の「落としどころ」だけを邪推して、口にする。

そもそも、「大阪都構想」ですら、「大阪市の権力を全部引きはがして新しい権力機構をつくる。これが都構想の意義だ。」と自ら発言しているように、橋下の権力把握のための手段でしかない。
大阪を都にすることによって、大阪や近畿、そして日本全体がどのように良くなっていくのか?
そこから日本全体をいかに良くしていくのか?
そういった理念や構想から発生した政策では無いのである。
自分の権力拡大に必要だから、熱心に推進しようとしているだけのことである。


これは“政治家”では無い。
“政治屋”ですらない。

ただの場違いな法律ゴロだ。

ただの法律ゴロであっても、役に立つことはある。
実際、大阪府の財政面は、短期間の内に橋下によって改善した。
そういった“巨大な敵”や“歪んだ構造”などの『わかりやすい目の前の敵』がある内は良い。
誰もがわかっていたが手をつけられなかった大きな歪みには、パワフルで交渉力・行動力のある弁護士の能力は役に立つだろう。


しかし、それ以外の“政治的”課題については、まったくの凡庸どころか、手当たり次第あちこち引っかき回して迷走のあげく、改悪になるだけである。
遠くを見通せない船頭に率いられる船ほど不幸なものはない。
政治家の役割りは船頭であり、船の修理工では無いのだ。


大阪府知事選への立候補直後から(そういえば立候補の時も手のひら返しだった)予測はしていたが、
案の定、最近になっていろいと化けの皮が剥がれてきて、人気も失速しがちになっているようだ。
こういった橋下徹の人となりは、早晩、多くの国民の目に明らかになってくるだろう。
弁護士出身の政治家は、その場の状況によって節操なく二転三転する。
彼らが確固たる“理念”や“信条”に基づいて、政治を行うことは無いであろう。
それは、長年活動してきた職業から来るクセみたいなものであり、アクを抜くのは相当困難であるからだ。


最近、“思想の塊”のような石原新党との合流などもウワサされている橋下新党だが、
かなり早い時期に、特に国政では埋没してしまうのではないだろうか。
昔と違って、国民もみんなそれほど政治的にバカでは無くなってきている。

何の“理念”もない、ただの“ケンカ代行屋”に期待することは、
3年前に“あいつら”に期待したのと同じような愚に見える。
果たして“あいつら”は、その後何をやったか?
素質も能力も無いのに、なんとなくのイメージだけで出てきた者の寿命は短い。

しかし、短い間であっても、日本は傷つき疲弊していく。
いつまでもマスコミや根拠のないイメージに踊らされて、幼稚な選択をし続けていると、本当にこの日本の行く末がわからなくなってしまう。


そう言えば、弁護士出身の代議士と言って思い浮かぶのは、仙谷、福島みずほ、枝野、等々。
威勢はいいが、中身が無い。
何か、共通点があるような気がするのは、はたして私だけだろうか。


最後に、彼自身の言葉を紹介しておこう。

  「別に政治家を志す動機付けが、権力欲や名誉欲でもいいじゃないか」
  「なんで『国民のためにお国のために』なんてケツの穴が痒くなるようなことばかりいうんだ?
   政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ。
   その後に、国民のため、お国のためがついてくる。
   自分の権力欲、名誉欲を達成する手段として、
   嫌々国民のために奉仕しなければいけないわけよ。

                                    橋下徹 著 『まっとう勝負』 P181 より

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(イラスト : (c) がくぞう 氏 )

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Author:あしや
【経営コンサルタント】
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